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■目標設定
「目標があるかないか」これはプレーヤーのやる気に大きくかか わるものです。当然、目標があるほうがモチベーションが高いのですが、目標のレべル設定を誤ると、逆効果になる恐れがありま す。 「世界一になる」のも「腕立て伏せが30回出来るようになる」のも 目標という意味では同じです。前者を最終目標、後者を中間目標とすると、後者は前者に向かう方向のベクトル上になければ なりません。最終目標と中間目標の方向性がバラバラだと、 モチベーションの向上は望めないのです。
目標のベクトル(方向性)のすり合わせは行ったとして、目標のレ ベル設定はどうすれば良いのでしょうか?最終目標はどんな レベルに設定してもかまわないのですが (極論を言えば、個人の目標とチームの目標レベルが違っても方向性が同じならOK)、中間目標は、指導者による適切なレベル設定が必要です。
杉原さん、海野さんという方が1976年に行った「立幅跳びの成績 に及ぼす目標設定の効果」という研究によると、現時点での最大跳躍距離の110パーセントを目標に設定したときに最大の成績が 得られ、120パーセント、130パーセントと目標が遠くなるととも に成績が低くなってしまうことが報告されています。つまり、立幅跳びで100センチ跳べる選手に「110センチ跳べ」と目標設定す るのが最も効率的だということです。現状よりももう少し上とい う110パーセント目標は、難しいけどやれば出来るかもという絶妙なレベル設定といえます。 また、他の研究では、「成功の見込みが50パーセントくらいの ときに強く動機付けられる」としています。
■失敗と成功のバランス
成功すると嬉しい、失敗すると悲しいのは、誰においても共通で す。成功をしたときの感情は、次の目標設定への原動力になりや すいのですが、成功ばかりだと新鮮味がなくなり、モチベーショ ンが低下しやすくなります。しかし、失敗ばかりだと自信喪失、 劣等感などで、モチベーションどころではありません。 指導者は、成功と失敗を選手に、バランスよく経験させてあげる ことが重要です。
クラッティー氏という研究者によると、「最初 に成功感情を持たせ、その後で失敗を経験させると、はじめの成功による自身から、たとえ失敗してもそれを克服しようという意欲が生まれてくる」そうです。 失敗ばっかりだと、「無力感」や「絶望感」にさいなまれること になりますので、個々の選手別に目標設定を行う ことが重要です。 また、失敗の原因を、選手の能力に求めるのではなく、努力不足 に原因があるとするのも良い方法です。
■フィードバック
「今行ったプレーがどうだったか?」これを知らされるのと知ら されないのとでは大違いです。目標としていた動きにもう少しで到達すると聞かされれば、自ずとモチベーションも高まります。 また、自分がおこなった動作が、目標の動きとどう違ったか を知らされれば、モチベーションだけでなく、次の動作を修正し ていくことも可能です。
このように、運動の成績や動作に関する情報を選手に与えること を「フィードバック」といいます。 フィードバックの具体的方法としては、一般的な言葉がけのほか に、最近ではビデオが多く見られます。 フィードバックについて重要な事柄として、体育協会の発行する 「地域スポーツ指導者共通科目教本」という本の中に」以下のよ うな事柄が挙げられています。
- 即時確認の原理に基づき、運動直後に与える
- 年少者や初心者には、明確で具体的な情報を与える
- 技能が習熟するにつれ、正しく新しい情報を提供する
- 与える情報の量は、一度にたくさん詰め込むのではなく、 それぞれのレベルに合わせたものにする。
上記4原則「そんなこと言われなくとも、やってるよ」というか たがほとんどでしょうが、もう一度自分を振り返ってみてくださ い。
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