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  HOMEバレーボールを考える>バレーボール振興>学校の部活
■学校の部活

■少子化が進んでいることもあり、少ない生徒を多くのクラブで奪い合い、 結果として各クラブとも人員不足に悩むことになっています。人気クラブに部員が集中すれば、ほかのクラブは存続自体が危ぶまれます。実際、廃部になるクラブも多いようで、中国新聞によると、山口県内の中学校では、毎年20〜30のクラブが廃部になっているそうです。これは、山口県だけでなく全国的な傾向だということは、容易に察せられます。 また、そもそもクラブに所属しない学生が多いことも、部員不足の原因です。  1996年に文部省が行った「中学生・高校生のスポーツ活動に関する調査」  によると、高校生の4分の1以上が、クラブに属していないと報告しています。(表1)  
表1:中学生・高校生のスポーツ活動に関する調査
中学校
高等学校
全体
男子
女 子
全 体
男子
女子
運動部
73.9%
83.0%
64.1%
49.0%
56.3%
41.1%
地域スポーツクラブ
7.7%
10.2%
5.0%
4.2%
5.7%
2.6%
文化部
17.1%
7.9%
27.1%
22.0%
13.8%
30.9%
学校以外の文化的教室等
7.0%
3.9%
10.4%
3.1%
1.4%
5.0%
どれにも所属していない
7.8%
7.6%
8.2%
27.3%
28.1%
26.6%

■少子化に加え、学生のクラブ離れが進む中、2002年からの新教育課程により、ますますこれに拍車がかかろうとしています。
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学校の部活についてお話するに際し、「クラブ活動」と「部活動」は違うものであったということをまず説明させてください。

クラブ活動は、学校で学習しなければならない内容として、年間35時間(週1時間)行うことになっている必修授業です。つまり、本来なら週1回、時間割の中に組み込んで行わなければならないものなのです。これに対し、部活動は、教育課程上に位置付けて全員が必修するというものではなく、あくまでも自主的に実施されているものです。ですから、部活動への参加は、本人の意思に任されているのです。

もともとこの二つはまったく別物だったのですが、1989年の指導要領改訂で、

「部活動に参加する生徒については、当該部活動への参加によりクラブ活動を履修した場合と同様の成果があると認められるときは、部活動への参加をもってクラブ活動の一部または全部の履修に替えることができるものとする。」(原文抜粋)

ということになり、部活を授業の一環として行っても良いことになったのです。生徒全員が部活に入らなければならない学校が多いのは、この指導要領が根拠となっています。だって授業ですもんね。

授業ということは、先生も強制参加です。バレーボールなんかやったことがないのに顧問になってしまった先生も多いことでしょう。

■今のところ、青少年スポーツの受け皿として、部活は有効に機能していると言えます。ところが、高校は2003年度の新入生、小、中学校は2002年度から、「クラブ活動については、部活動や学校外活動との関連や、創設される『総合的な学習の時間』との関連を考慮して、小学校においては、学校において適切な授業時数を配当できるようにし、中学校及び高等学校においては、廃止する。」 ことになりました。

つまり、中学校、高校では必修クラブがなくなり、すべてが任意制となるのです。当然予算もカットですね。社会環境の変化が著しい昨今、生徒の価値観は多様化し、部活に興味ややりがいを感じない生徒が増えています。このような生徒への強制が苦痛を生んでいる現状もあり、任意制となれば、部活への加入者が減少するのは目に見えています。そうなれば、最近よく言われている若年層の体力の低下も進み、いっそうのスポーツ離れも懸念されます。

必修であることの弊害は、生徒だけでなく先生サイドにも出ています。少子化に伴い教員数が減少しているので、教員の数が足りないため、一人で複数の部の顧問をかけ持ちしたり、中には、教頭先生や事務職員まで顧問になる学校が出てきているそうです。

また、教員の部活動の指導は「ボランティア」といわれています。部活動は、学習指導要領に示された正規の教科ではないため、勤務時間外の指導であって無償なのだそうです。ただでさえ多忙な先生という職業ですが、多くの先生は、教材研究の時間や自分の自由時間を割いて部活動の指導に当たってい ます。無償で自分の時間を割いて指導にあたっているのです。

前出の、「中学生・高校生のスポーツ活動に関する調査」で、運動部活動の今後の在り方に対する意識として、「運動部活動を将来どのようにしていくのがよいと思うか」という問いに対し、先生は、中学校で53.2%、高校 で39.1%が「地域に移した方がよい」と考えており、学校単位では、青少年のスポーツを支えきれないと考える先生が多いことを示しています。 実際、家庭を犠牲にしてまで部活に取り組む先生が多いと聞きます。

■まあ、いろいろな弊害がありながらも、学校が、青少年のスポーツを支えてきたことは事実です。必修クラブがなくなることについて、国は「社会体育への移行」として、子供から高年齢者まであらゆる方が、あらゆるレベルで参加できる「総合型地域スポーツクラブ構想」に受け皿としての役割を期待する考えがありますが、まだまだ現実的な話ではありません。

保健体育審議会スポーツ振興に関する特別委員会の質疑応答で、 「体力低下に歯止めを掛けるためには部活動と地域でのスポーツ活動との連携を進めることが重要としているが、具体的にはどのような連携方法を考えるか」との問いに「学校体育で仲間との関わり合いを学んで、それが部活動の中で生かせるように、子どもたちを意識づけるべきである。学校体育で学んだ体力の高め方を子どもたちが地域スポーツの中で積極的に発揮することが大切である。また、授業時間削減によって、子どもたちの部活動・地域での活動が多くなる中、学校体育の中でスポーツの魅力を感じ地域の仲間と様々なスポーツの楽しさを知ってもらう力を育てたい。」と答えています。

ちょっと非現実的じゃないかと私は思うのですが皆さんいかがですか?体育の授業でバレーボールに興味を持った中学生が、地域のクラブチームに気軽に入れるとは現状では到底思えません。総合型地域スポーツクラブ構想は試行錯誤しながら進展を見せています。学生がスポーツを通して地域社会とふれあながら、競技能力と人間性を伸ばしていくことはすばらしいことです。しかし、総合型地域スポーツクラブは、まだまだ一般的に浸透しているとはいえません。受け皿としての活動機関がないのに、地域社会にゆだねるという行為は、放棄と受け止められても仕方がありません。

私は、必修クラブの廃止に反対しません。むしろ、やりたくない、できないという生徒や先生を強制的に参加させるのは良くないことだと思っています。しかし、積極的にやりたい生徒や先生が活動しにくくなることに危機感を抱 いているのです。

■部活から遠ざかる生徒、忙しい先生、必修クラブの廃止など、悪条件がそろっていますが、部活の意義そのものに関して否定する人はいないと思います。前出の、「中学生・高校生のスポーツ活動に関する調査」によると、運動部活動の将来の在り方として、「部活動と地域スポーツクラブの選択が可能 な場合、どちらを選択するか」という問いに対しては、「運動部に所属」または「両方に所属」と答えているのが中学生90.5%、高校生91.5% となっており、その理由としては、中学生・高校生ともに「自分の学校の友達や先生と一緒に活動できる」が多くを占めています。これを見ると、部活のニーズが高いことがわかります。

ゆくゆくは社会体育への移行が必要になると思いますが、現段階では部活の果たす役割は大きいようです。廃止!存続!と極端に考えるのではなく、ゆるやかに活動主体を学校から学校を含めた地域社会に移していくと良いのではないかと思います。そのためには、忙しい先生に代わる外部指導者の招聘、保護者参加型のサー クル活動化などの方策が考えられます。

前出の調査では、運動部の指導に外部指導者の活用を図ることについて、保護者、運動部顧問、校長ともに80%以上が「活用する方がよい」または 「活用してもよい」と答えています。また、地域の指導者も96.6%が協力したいと答えており、学校と地域が互いに協力して部活動を指導していく ことを望んでいる現実が窺えます。

方策のひとつとして、サークル化があげられます。サークル化とは、学校週5日制をにらみ、土曜、日曜を利用して、保護者主体で行う活動です。道具や施設は学校のものを利用します。 活動パターンは様々ですが、例えば、平日の部活は先生が指導。週末は保護者が参加し、外部コーチやOB、競技経験のある保護者、顧問の先生もボランテ ィアで指導するといったものです。

この他にも、近隣の学校同士が協力し合う合同部活動などがありますが、大切なことは、子どもたちの活動の場を残したいという意識を生徒、先生、保護者、地域社会が強く持つことです。「学校では支えきれないから、保護者の皆さんに移譲します。」ではなく「足りないところを補い合いながらみんなで支えて いきましょう」でなくてはなりません。



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