■はじめに
スパイカーから見ると、どのような状況でもうち頃のトス を供給してくれるセッターの方には頭が上がりません。指導者と しての立場から見ても、ゲーム中は監督に成り代わり指揮をとる 頭脳には敬服の念さえいだきます。私自身はセッターとしての教 育を受けたことがないので、アタッカーから見たセッター、指導 者から見たセッターという観点からお話していくこととします。 現役のセッター、セッター出身の方などから「それはちがうぜ!」 という指摘等ございましょうが、そのあたりはメールをいただけ ればと思います。
■技術は練習次第
もう10年以上前の話ですが、オランダのナショナルチームに、身 長205センチのブランジェ選手が加わりました。当時も2メートル 超の選手はさほど珍しくなかったのですが、彼はセッターだった ので非常に注目されました。ただ、技術的には「ジュニアレベル もしくはそれ以下」と酷評されるほど拙いものでした。 しかし、彼自身の努力と監督が我慢して使いつづけたことで後年、 バルセロナオリンピックで銀メダル、アトランタで金メダルを獲 るほどのセッターになりました。 ここで分かることは、指導者がセッターを選ぶときの判断基準は、 ハンドリングなどの技術が優れていることよりも、運動能力や身 長、状況判断能力などの資質に恵まれていることに重きをおくべ きだということです。セッターとしての技術はあとからでも身に つくのです。イタリアのセリエAで活躍したセッター真鍋選手も 高校の途中までエーススパイカーだったのですが、状況判断能力 に秀でていることと高身長選手であることを見込まれセッターに 転向させられたのです。
■ハンドリング・トスワーク
ハンドリングやトスワークの技術は何千回、何万回という反復練 習によって必ず身につきます。ボールの下に入る・親指と人差し 指で三角形を作る、などの基本動作は専門書・技術書で確認して いただきたいのですが、大切なことは正確な動作で行われている かどうかを常にチェックしながら繰り返すことです。トスは腕の 力だけでも上がります。しかし、何百回と繰り返すうちに腕の力 がなくなり、足や腰のバネを使わなければ上がらないということ を実感します。
■打ちやすいトス
スパイカーから見て打ちやすいトスというのは十人十色です。元 オランダナショナルチーム監督のセリンジャー氏は低いトスを推 奨していますが、日本の若年層では比較的高いトスが好まれてい るように思います。一般的に考えればタイミングの取りやすい低 いトスが打ちやすいトスといえます。 セッターの皆さんは辟易としていると思いますが、スパイカーは 往々にしてトスの質まで要求します。回転がどうとか滞空時間が どうとかいろいろ言って来ますが、そのあたりはスパイカーとセッ ターのコミュニケーションで解決せざるを得ないことと思います。 これこそが素晴らしいトスといえるものはどうやらなさそうなの ですが、ひとつだけいえることは、ブロックの枚数を減らしてく れると打ちやすいということです。「1枚にしてくれ」などと贅沢 なことは申しませんが、1.5枚くらいにしていただけると嬉しいで す(^^; そのためには、ブロッカーが読みにくいトス、つまり同 じフォームからどこにでも上げられる技術が必要です。クイック をあげるときと同じフォームからどこにでも上げられるようにし てください。
■邪魔なセッター
セッターと他のプレーヤーはたいていの場合逆の動きをします。 例えば、チャンスボールが帰ってくる場合、セッターはネット方 向へ移動しますが他のプレーヤーはネットから遠ざかる動きをし ます。この場合のように比較的余裕のあるときは良いのですが、 ラリーが続いたり、攻守交替が激しいときはスパイクに備え下がっ てくるスパイカーとネット際にあがってくるセッターがぶつかり そうになったり、実際ぶつかったりします。セッターが自由に上 がると他のプレーヤーの邪魔になりますので、ルールを決めましょ う。たいていの場合セッターはバックライトですのでセンタープ レーヤーとライトプレーヤーの間を抜けていくと良いと思います。
■ツーアタック
指導者としては決められる場面ではツーアタックを積極的に打た せたいのですが、スパイカーとしては「セコイことせずに俺に打 たせろ」というのが本音です(笑)。レシーブが乱れたときのツー アタックは読まれやすいので、完璧なレシーブが決まったときに 行うのが有効です。狙う場所はコートのど真ん中ですが、相手の 動きに合わせて打ってください。事前のスカウティングで得た情 報を頭にインプットして「この場面ではここが開いているはず」 とノールックで行うとかっこいいと思います。
■まとめ
セッターは、最も多くボールを触るポジションです。ボールと一 緒に寝るくらいのつもりでボールの感覚を憶えてください。また、 非常におくの深いやりがいのあるポジションだと思います。
戦術と技術

オフェンス


サーブレシーブ(レセプション)



フォーメーション




6人制




9人制






トス(セッター)



ツーセッター


アタック



スパイク




助走のスピード




ミート




昭和36年のスパイク



フェイント



フェイク



タッチ



フェイク



ブロックアウト



セーフティー



コンビネーション

ディフェンス


サーブ



ジャンプサーブ



ボールが変化するしくみ


ブロック



ブロックシステム



ブロックの隙間



ネットから手が出ない


レシーブ



構え



ステップワーク



スパイクレシーブ



フォーメーション

オフ ザ ボール


声


ボールから目を離す


予測

つなぎ

戦術


ゲーム理論


ラリーポイントでの戦い方


サイドアウト%


スカウティング



スカウティングソフト

全般


1ランクアップするために

練習


シートレシーブ