シドニーパラリンピックで、成田真由美選手(神奈川)が、 競泳女子で6個の金を含む7個のメダルを獲得する偉業を成し遂げました。 日本全体では、金13 銀17 銅11 合計41のメダルを獲得し、国別メダル 獲得数では12位と健闘しました。
長野で開かれた、冬季パラリンピックにくらべ、報道が少なく、メダルに
届かなかった種目に関しては、まったくといって良いほど、情報が得られ
なかった今回のシドニーパラリンピックですが、シッティングバレーも
メダルを獲得できなかったため、新聞やテレビで、ほとんど目にしません
でした。
シッティングバレーとは、その名の通り、座って行うバレーボールで、
常におしりを床についていなくてはなりません。
通常の6人制バレーボールのルールーを基にしており、国際ルールでは、
障害の程度、種類によるクラス分けはなく、上肢や下肢などの切断、また
は運動機能障害をもつ選手が出場します。
- 6人制のラリーポイント5セットマッチ。
- でん部の一部がつねに床についていなければならない。
- サーブブロックをしてもよい。
- コートは10m×6m。
- アタックラインはセンターから2mのところにある。
- ネットの高さは男子が1.15m、女子は1.05m。
- サーブを打つときはでん部がエンドラインの後ろになければならない。
- ネットインも認められる。
- 25点先取の5セット制で、最終第5セットは15点
- ボールには体のどの部分で接触してもOK
上記は国際ルールですが、国内では、障害者だけのチーム編成ができない
場合が多いので、国内ルールとして、障害を持つ人3人と健常者3人が
一チームをつくったり、男女混合チームで競技を行うこともあります。
また、1セットにつき最高6度の選手交代とリベロプレイヤーも認められ
ています。その他に、サーブ、ブロック、アタックなどで、立ち上がった
り、飛び跳ねたりすることは、国際ルールでは反則になってしまいますが、
レシーブのときに、素早く床から離れることは認められています(立ち上
がったりや歩くことは禁止されています)。
「程度」は審判員の判断に任されています。
シドニーパラリンピックは12ヶ国の参加で行われ、6チームずつ2組 に分かれて予選リーグを行いました。 各組上位4チームが準々決勝へ進み、下位2チームは9〜12位決定予備戦を行 った後、勝者は 9・ 10位決定戦へ、敗者は11・12位決定戦。準々決勝の敗 者は5〜8位決定予備選のあと、勝者が5・6位決定戦に、敗者が 7・8位決定 戦を戦うという形で行われました。 決勝は、イランが3―0でボスニア・ヘルツェゴビナを下して優勝しました 日本は予選A組に出場し、結果は以下のとおりで、予選A組5位となりました。
| 予選A組
|
| 20日 |
ドイツ3 ― 0日本 |
| 21日 |
ハンガリー3 ― 0日本 |
| 22日 |
日本3 ― 0アメリカ |
| 23日 |
イラン3―0日本 |
| 24日 |
オランダ 3―0 日本 |
1勝4敗、A組5位で決勝には進出できませんでしたが、その後、9−12
位決定予備選へ進み、日本 3 ― 1 オーストラリアと勝利をおさめ、
9−10位決定戦で日本 3−1 韓国
12か国中9位という結果となりました。
ちなみに参加選手を紹介しますと、
| 中山ロバート選手 |
片大腿切断 |
| 吉田等選手 |
両大腿切断 |
| 加藤昌彦選手 |
片下腿切断 |
| 田邉勉選手 |
片大腿切断 |
| 佐藤詠選手 |
片下腿切断 |
| 田中浩二選手 |
片下腿切断 |
| 竹田賢仁選手 |
片下腿切断 |
| 有福淳一選手 |
両下肢機能障害 |
| 敷根利成選手 |
片下腿切断 |
| 若色博行選手 |
片上肢機能障害 |
| 米澤淳志選手 |
片大腿切断 |
| 佐々木政弘選手 |
片大腿切断 |
12か国中9位と、下位に甘んじた日本ですが、監督・選手らは、世界との 差が確実に縮まっていることを実感できたようです。 新聞によると、エースアタッカーの田中浩二選手 (33)=滋賀県=は「これ ならやれると確信した」。中山ロバート選手 (24)=東京都=も「あれほど 高さが違うドイツ相手に一応、ゲームをつくれた。あしたにつながると思う」 と、将来に繋がる大会であったことを強調しています。
中山選手の言うとおり「高さ」は絶対的な武器で、お尻を浮かしてはいけな
いシッティングバレーにおいて、「高さ」と「体の大きさ」はイコールです。
日本は、この「高さ」に対抗するため、一般のバレーボールと同じく、
「速さ」で勝負しています。
「速さ」を実現するために日本チームが採用しているのが、専用シューズで
す。「足は使わないはずなのに・・・」と思いがちですが、移動時など足は
思いのほか重要なのだそうです。
世界一の大型選手をそろえているイランは、6人が手を伸ばせばコートの すべてをカバーでき、あまり動かなくて良いのでシューズには無頓着で、 靴下でプレーしているそうですが、日本は動きが命なのでアシックスが専用 シューズを開発しています。
シッティングバレーは、「どの地域にも、必ずチームがある」というわけで はなく、佐々木政弘選手などは、お住まいの岩手県から東京まで通ってプレ ーしているそうですが、数年前とくらべると着実にチーム数が増えています。 元全日本の益子直美さんや大林素子さん、元全日本男子の寺廻監督なども シッティングバレーを応援しており、時間があれば一緒にプレーしている そうです。 障害者スポーツとのかかわりは、ボランティア活動といったイメージが強い のですが、シッティングバレーは、一緒に参加できるスポーツなので、構え る必要はなさそうです。 私もまだ見たことしかなく、参加したことはないのですが、1度やってみた いと思っています。
■参考サイト
- KOBE JETs神戸のシッティングバレーボールチーム http://www5a.biglobe.ne.jp/%7Eatsuhiro/
- 闘魂アタッカー ズ大阪のシッティングバレーボールチーム http://plaza5.mbn.or.jp/%7Etokon/
- 日本シッティング バレーボール協会 http://www.jsva.info/