インドアのバレーボールは、屋根があるので天気は関係ありませんが、
雨の日は湿気があるので、床がやたらとストップが効きます。スリッ
ピーな床も危険ですが、必要以上に止まるのもケガの原因になり得ます。
今回は、ケガをしないための方策についてお話します。
■ケガを防ぐためには、(1)ケガをしない体(2)ケガをしない技術
(3)ケガをしないための環境が重要です。
(1)ケガをしない体
バレーボールは瞬間的に最大限の力を発揮するスポーツなので、それに
対応できるだけの筋力が必要です。例えば、すごく高くジャンプできる
筋力を持っていても、着地の衝撃を和らげる筋力を持っていないと膝の
障害や肉離れなどのケガを誘発します。
また、ジャンプやレシーブでよく使う太ももの表側の筋肉が発達したプ
レーヤーは多いことと思いますが、太ももの裏側を鍛えることもケガを
防ぐために大切なことです。表裏のバランスが悪いと肉離れなどの原因
となります。スクワットやその場飛びで太ももの表側を鍛えたら、レッ
グカールを行うなどして裏側も鍛えてください。
俊敏性や巧緻性を高めておくことも重要です。いざという時に危険を回
避できたり、ケガを最小限にとどめることにつながります。ステップ系
のトレーニングやラダーや小ハードルを使ったトレーニングは、バレー
ボールの技術を高めるとともに、怪我の防止に役立ちます。さらに、ス
トレッチで稼動域を広げ、柔軟でしなやかな体をもっていれば、ケガを
する確立は減ります。
ストレッチ系・ウェイト系・アジリティー系を総合的に取り入れること
が、ケガをしない体を作り上げるわけです。
(2)ケガをしない技術
バレーボールで起こるケガは、他のプレーヤーとぶつかって起こる対人
的なケガと、レシーブのとき膝や腰骨を打ったりするいわば自損事故に
分けられます。
○対人的なケガは、スパイクの着地の際、相手ブロッカーの足を踏んで
足首を捻挫してしまうことが代表的です。これは、ある程度仕方がない
ものですが、「予測すること」と「声をかけること」で少しは防げます。
スパイクを打つとき、ブロッカーが遅れて無理矢理飛んできたときや、
レシーブや2段トスが乱れ、ネット際でボールを処理するときなどは危
ないパターンです。そういうときは「危ないかも」と予測してプレーし、
周りの人も、危ないときは「危ない!」と声をかけることが大切です。
ネットプレー以外でも、仲間同士でぶつかってケガをすることがありま
す。ボールだけを見て周りを見ていない場合や、瞬間的に複数の人間が
飛び込んだときにおこりがちです。普段からボールだけじゃなく周りの
状況を見ながらプレーする技術を身につけ、チームとしてリベロやセッ
ターの通り道を確認し、ぶつからないようにすること、さらに「声をか
けること」が重要です。
○フライングレーシーブのとき腰骨を打つことが多かったり、よくレシ
ーブ時に膝を打つというのは、技術的な問題です。
「フライングを教えると足で動かずにレシーブするクセがつく」と初心
者にはフライングを教えないと言う話を聞きます。確かに一理あります
が、スキーやスノーボードでは初心者にまず転び方を教えます。柔道で
は受身を教えます。いずれもケガをしないために、また、転んだり投げ
られることに対する恐怖心取り除くために教えます。
ローリングやフライングレシーブに要する技術のほとんどは受身であり
上手なこけ方です。初心者のうちから正しい転び方を教えておくことは、
後々のケガを予防することにつながると思います。
正しい技術、正しいフォームは、パフォーマンスの向上とともに、ケガ
や障害の予防のために重要です。
(3)ケガをしないための環境
○みなさんは、練習が終わったあとモップがけをしていますよね。でも、
練習前にモップをかけていますか?床の表面に浮くホコリを取り除いて
滑りにくくするという意味で練習前のモップがけは重要です。
○バレーボールコートが2面取れる体育館で、コートとコートを仕切る
防球ネットがあります。学校の体育館では舞台にボールが入らないよう
に設置されていたりします。この防球ネットは大抵がナイロン製で、
ネットを踏むとすごい勢いで滑って転んでしまいます。ボールを追いか
けるときこのネットが視界に入ったら、追いかけるのを諦めるか、早め
にスライディングしたほうが良いでしょう。
○小学校の体育館などでは、コートの周りにマットが積んであったりし
ます。高く積み上げてあれば、あらかじめ注意することが出来ますが、
1枚や2枚だけ敷いてある場合、ボールを追いかけるときに視界に入ら
ず、つまずいて転倒したり、エッジを踏んで捻挫したりします。ボール
を追いかける人は夢中なので、周りの人が声をかけるようにしてくださ
い。
■おわりに
上にも書いたとおり、ボールを追いかける人は夢中です。足元が見えて
いなかったり、他の人の動きに気づいていなかったりします。危険が迫
っている場合は周りの人が声をかけるようにしてください。
スポーツを行っている以上、ケガを100%防ぐことは出来ませんが、声
を掛け合い、ケガを回避するための技術や体を作れば、高い割合でケガ
を防ぐことが出来ます。